イタリアオペラ翻訳家 とよしま よう のブログです。


by aula magna
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レオナルド・ダ・ヴィンチの逸話 『問題解決』

レオナルド・ダ・ヴィンチが、ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の
『最後の晩餐』を長い時間(1495~97年)をかけて描いていたときのこと。

レオナルドが筆をとらずに、度々絵の前で考え込んでいる様子に業を煮やした
教会の修道院長は、ミラノ公爵の元に不満を漏らしに行きました。
公爵はレオナルドを呼び、修道院長の言ったことを伝えました。

そこでレオナルドは、芸術に携わる者は何もしていないように見えるときも
仕事をしているものだと説明したうえで、こう付け加えました。
「絵はほとんど出来上がっているが、二人の顔だけが難しくて描けずにいます。
一人は、この世には見い出せない神々しい美しさを表現しなければならない
キリストの顔、もう一方は、人間の低俗さ、厚かましさ、人間の狡さを表す
ユダの顔なのです。しかし、ずっと悩んでいた二つの問題のうちの一つが
今解決しました。ユダの顔は修道院長の顔にします。」

公爵はこの答えを聞いて大笑いしたそうです。
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Commented by sacra fiora at 2015-03-25 10:23 x
ダヴィンチの気持ちが良くわかります!我々音楽家も、がむしゃらに練習だけすれば良い演奏ができるわけではありません。何もしていないように見えている時も我々にヒントを与えてくれます。しかし音楽家は仕事を沢山していれば、凄い音楽家だーと世間での見方です!なんとも切ない!!
Commented by aula-magna at 2015-03-25 23:18
sacraさん、コメントありがとうございます。自分を大切にして丁寧に生きている人の演奏には心惹かれます。演奏はこなしてゆくものではありませんから。
アッバードが、「僕のオーケストラは音楽家の集まりです。」と嬉しそうに語っていたのは、いかに音楽家と呼べる人が少ないかということにもなりますね。
by aula-magna | 2015-03-24 12:26 | ・イタリアの芸術 | Trackback | Comments(2)