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イタリアオペラ翻訳家 とよしま 洋 のブログです。


by aula magna
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舞台の上手と下手

日本の舞台では観客席から見て右側を上手、左側を下手と呼びます。
イタリアの舞台でも観客席から見て右側(parte destra)左側(parte sinistra)と表現
します。ところが英語では、観客席に向かって右側(stage right)左側(stage left)と
呼ぶので、イタリア語に訳すときには右左の表現が逆になってしまいます。

イタリアの劇場では、この右側、左側を、その劇場の位置を表す言葉でも呼んでいます。

スカラ座では、parte destra(右側) を Strada(通り)と呼びます、劇場の右側に
Via Verdi( ヴェルディ通り)があるのです。parte sinistra(左側)を Corte(中庭)と
呼びます。これは旧スカラ座の左側にはcortile(中庭)があったためです。

フィレンツェ歌劇場では、parte destra(右側)を Firenze と呼びます。
右側がフィレンツェの中心街なのです。parte sinistra(左側)は Cascine(カシーネ)
と呼びます。フィレンツェ最大の公園 "Le Cascine " が左側にあるためです。
by aula-magna | 2011-07-23 22:04 | ・イタリアオペラの話 | Trackback | Comments(0)