イタリアオペラ翻訳家 とよしま よう のブログです。


by aula magna
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終の棲家

横浜の実家が空き家になった10年前、大磯に住んでいた私はしばらくの間、月に一度ほど実家のお掃除に通いました。大磯の家は借家でしたので、実家に引っ越せば楽になると解っていても、父母、兄弟の荷物を片付けなければ引っ越せないことから、気が重く踏み切れずにいました。しかし一念発起し、週末ごとに横浜へ通い、半年かかって荷物を片付け、自分の荷物も半分に減らし、2007年の夏、念願叶って実家へ引っ越しました。

私が20歳の頃、父が北海道から取り寄せた小さな白樺の木2本が、そのときには二階の屋根まで届くほどに育っていて、年月の重みを感じながらのスタートでした。伸び放題になっていた庭の木々も、植木職人の友人がきれいにしてくださいました。何年も咲いていなかった藤棚の藤も咲き始め、生垣の12本の金木犀も見事に花をつけその薫りで目が覚めるなど、四季折々の楽しみが増えてゆきました。
しかし一方では、秋になると見上げるほどのヒメシャラ(姫沙羅)、ケヤキ、椎の木など何本もある落葉樹がたくさん葉を落とします。風邪を引いて寝込んだときなど、このお掃除はいつまで出来るのかしら?と若い頃には思わなかった事が頭をよぎるようになりました。

そんな中、一昨年、ご主人が亡くなられた二軒先の家が売りに出されて測量が始まり、横浜市の道路との境界線確認のため、私も何度も測量に立会うこととなりました。そして我が家の両隣の家でも将来のことを考え、この際一緒に測量をお願いするということでしたので、私も仲間入りをさせていただきました。
近年、お年寄りが亡くなった後の家を片付け処分する業者が増え、しかも手が回らないなどというニュースを見ると、次の世代に引き継ぐためには、元気なうちでなければ出来ないこと、そして終の棲家について真剣に考えねばと思うようになりました。

コンパクトなマンション生活にして身軽に生きるのもいいと思いながらも、結局、この家に残された父母兄弟たち家族の荷物をどうしよう?という悩みが再度生まれました。
具体的にならなければ行動も起こせないので、まずマンションを色々見て回り始めたものの、さあ大変、今度はやっと片付けたと思った家族の荷物をほとんど処分しなけれはマンションへ引っ越してコンパクトな生活など到底できないうえ、予算を考えると、住みたいと思える場所、物件も見つかりません。そんな訳で勇気を出して少しづつ処分しはじめたものの、マンション生活は無理と諦めかけていました。

しばらく経ったある夜、クリスチャンであった母が通っていた山手の横浜教会や、付き合ってと言われて母と洋服を買いに出かけた元町、近年は息子が開いた小さなコンサート会場のイギリス館、友人と西洋館を巡りながら「この辺に住めたら素敵ね!」などと交わした会話が頭を巡り、無理だと思いながらもインターネットで、このあたりの物件を探してみました。“奇跡的にも!!!” 私に手の届く物件が一件あり、広さも手ごろなので、ドキドキしながらその夜は休みました。翌朝、頼んでいた不動産屋さんがお休みだったので、マンション名とおおよその住所を頼りに見に出かけました。坂を上りながらなぜかとても懐かしい思いに駆られ、たどり着くと、幼い頃、母に連れられよく通った横浜教会のすぐ傍であることに気づいて胸が締め付けられ、築45年のマンションの現代的でない造りも好ましく、どうしてもここに住みたいと、しばらくマンションを見上げていました。

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その日は、いきなり訪ねる訳にも行かないので家に戻り、翌々日不動産屋さんが開くのを待って、問題がない物件であれば、中を見て、すぐに決めたいとお願いしました。そして、とんとん拍子に事が進み、引越しの日取りも1ヵ月後と決まってしまいました。1ヶ月間の引越し準備には、古本屋さん、リサイクルショップ、毎週2回の粗大ゴミ申し込みなど、連日の目の回る大忙しに、よく体力がついてきたものだと思います。
今は、大任が果たせたという気持ちで、まだまだ片付けに時間がかかるものの、一階なので小さなお庭もあり、不動産屋さんの自由に素敵なお庭を造ってくださいという言葉も嬉しくて、丘の上の陽光と爽やかな風に吹かれながら生活しています。
母がこの場所を私に与えてくれたのだと思えて、これからずっとここにいられることに感謝の毎日です。
by aula-magna | 2016-04-24 14:52 | ・日記 | Trackback | Comments(3)
東京二期会オペラ劇場 《二期会名作オペラ祭》 主催:公益財団法人東京二期会

f0172744_036217.jpg   オペラ「フィガロの結婚」全4幕公演
   台本:ロレンツォ・ダ・ポンテ
   作曲:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
   指揮:サッシャ・ゲッツェル
   演出:宮本亜門
   日本語字幕:とよしま洋
   会場:東京文化会館 大ホール
   公演日:2016年7月15日(金)18:30、16日(土)14:00、
   17日(日)14:00、18日(月・祝)14:00
by aula-magna | 2016-04-20 00:43 | ・イタリアオペラの話 | Trackback | Comments(0)

涼しげな庭の一角

ガーデンデザイナーの友人が、庭の片隅に水場を造ってくれました。
骨董市で見つけたというドイツ製の小鳥の蛇口がつきました。
脇にはメキシコのロウソク立、暗くなるとガラスのブルーが美しく光ります。
そして植え込んだのは、珍しい山野草ばかり、ブラックバード、シルバーウッド、姫リューキンカ、トキワナズナ、ブラックブラック、ハイビャクシン、姫雲南カズラ。
上手く育って、この庭の一員になってくれますように。

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by aula-magna | 2016-04-19 16:01 | ・日記 | Trackback | Comments(0)

16万本のチューリップ

余りにお天気がよいので、横浜公園まで出かけ、咲き誇るチューリップを観ながら時を過ごしました。

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by aula-magna | 2016-04-09 15:49 | ・日記 | Trackback | Comments(0)

カラヴァッジョ展

今年は日伊国交樹立150周年記念の年ですので、イタリア関係の催し物が目白押しです。
3月から始まっているカラヴァッジョ展は、6月12日まで国立西洋美術館で開催されています。

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ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(1571-1610年)は、西洋美術史上最も偉大な芸術家のひとりであり、イタリアが誇る大画家です。彼の理想化を拒む平明なリアリズムや、劇的な明暗法によって浮かび出る人物表現は、バロックという新時代の美術を開花させる原動力となりました。彼の画法はイタリアのみならずヨーロッパ中からやってきた画家たちによって熱狂的に継承され、その影響はルーベンスやラ・トゥール、レンブラントなど、17世紀の数多の画家たちに及んでいます。
(カラヴァッジョ展パンフレットから一部抜粋)
by aula-magna | 2016-04-08 17:32 | ・イタリアの芸術 | Trackback | Comments(1)
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『これが私の人生設計』

「日本におけるイタリア年」をきっかけに2001年の春に始まった「イタリア映画祭」は、今年で16回目を迎えます。ゴールデンウィーク恒例のイベントとなり、毎年1万人を超える観客が訪れています。
今回上映するのは、2015年以降に製作された日本未公開の新作12本、コメディーもあればシリアスなドラマもあり、エンターテイメント大作からアート系映画まで幅広いプログラムです。
さらに、ヴィスコンティ生誕110年を記念するとともに、今年の初めに惜しまれつつ亡くなったスコーラを追悼して、両監督の歴史的名作が1本ずつ上映されます。
後援:イタリア大使館
協賛:FCAジャパン株式会社、フェラガモ・ジャパン株式会社
協力:株式会社 帝国ホテル、アリタリア-イタリア航空
運営協力:有限会社エミュー
宣伝協力:樂舎
字幕協力:アテネ・フランセ文化センター
公式ホームページ:http://www.asahi.com/italia/2016/
上映スケジュール:http://www.asahi.com/italia/2016/timetable_tokyo.html
(イタリア映画際公式ホームページより)
by aula-magna | 2016-04-07 15:01 | ・イタリアの芸術 | Trackback | Comments(0)