イタリアオペラ翻訳家 とよしま よう のブログです。


by aula magna
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<   2012年 01月 ( 6 )   > この月の画像一覧

今、森下文化センターのイタリア語講座では、イタリアの文化遺産について学んでいます。
資料を読むと毎回驚かされることばかりで、これらを知った上で訪れるといっそう感慨深い
ものになるであろうと夢が広がります。
1997年世界遺産に登録されたヴェネト州の町パドヴァの植物園は、植物の研究目的で
つくられた世界最古の大学附属植物園で、1545年7月7日にジュスティーナ修道院の
一部を植物園として開園しました。園内で最も古い植物は1585年に植えられた椰子の
木で、1786年9月27日に、ここを訪れたゲーテは、この椰子の木を見て啓示を受け、
独自の自然観で「植物変体論」(1790年)を書いたとされています。そしてこの椰子の
木は、現在「ゲーテの椰子」と呼ばれています。
この植物園は、ヨーロッパ最初のひまわの開花に成功、イタリアで始めてジャガイモを
栽培するなどの偉業を成し遂げ、開園以来世界中の優れた科学者たちの最先端を行く
研究が集められています。
またパドヴァ大学ではガリレオ、ダンテ、ぺトラルカが教鞭を取り、コペルニクスが学んだ
ことでも知られています。
これら計り知れない歴史の重さ、イタリアの文化の豊かさに圧倒されながら学習は
進んでいます。
by aula-magna | 2012-01-28 00:36 | ・イタリアのこと | Trackback | Comments(0)
~お知らせ~
オペラ彩28回定期公演
「アドリアーナ・ルクヴルール」
原作:ウジェーヌ・スクリーブ、E・ルグヴェ
台本:アルトゥーロ・コラウッティ
作曲:フランチェスコ・チレア
指揮:神田 慶一
演出:直井 研二
総合プロデュサー:和田 タカ子
日本語字幕:とよしま 洋

日時:2012年1月21日(土)・22日(日)午後2時開演
会場:和光市民文化センター大ホール(埼玉県和光市広沢1番5号)
問い合わせ・申し込み:オペラ彩(TEL:048・201・3121)
http://opera-sai.jp/regular/index.html
by aula-magna | 2012-01-21 00:04 | ・イタリアオペラの話 | Trackback | Comments(0)

人との結びつき

イタリア人は人との結びつきをとても大切にします。従って自分の思いを精一杯伝え
ようとし、お互いに思っていることをはっきり言うので時には喧嘩をしているかのよう
にさえ見えます。また、まわりの人たちを喜ばせるのが大好きです。
私はこういう明るい人との結びつきを持ちたいと願っています。
去年の震災後、人との結びつきを大切にしようと、日本中を「絆」という言葉が駆け
巡り、2011年の漢字にも選ばれました。その中で私はこの言葉になぜか束縛感を
感じ、私の求める明るい人間関係をイメージできずにいました。

先日の新聞記事<「絆」の本来の意味は…>を読んでこの謎が解けました。
以下抜粋:
……NPO法人りすシステムは、地縁や血縁を越えて一個人が安心して生きることのできる
ネットワーク作りを進めている。その相談役の松島さんが言うには、我が国の戦前、戦時、
敗戦後の社会は「絆」という網でがんじがらめに縛られ、閉塞感でいっぱいだった。敗戦
からの数十年は「絆」から解き放たれるための戦いの歴史だったという。
「漢字源」によれば「絆」は①ほだし きずな(きづな)鳥の足にからめて縛るひも.
また人を束縛する表現、人情などのたとえ②(動)しばって自由に行動できなくする---
とある。
「ほだし」を「広辞苑」で見ると①馬の脚などをつなぐなわ②足かせや手かせ③自由を束縛
するもの---と記されている。
松島さんに真意をうかがうと「私たちの活動や理念は「絆」の対極であり「絆」から脱却し、
「個」の発見と実現を目指して生き抜きたいという人々を支援することなのです」と話して
くれた。衝撃だった。私自身、本来の意味を知らないまま「絆を求めて」「絆の再生」と
いったようにこの言葉を使っていたからだ。……(平山徹)

長い歴史によって育まれた文化は、おのずと本来の意味を感じさせてくれるものなので
しょう。心に違和感があるときは、何か原因があるものなので、ゆっくり考えることを
おろそかにしたくないとも思いました。
by aula-magna | 2012-01-20 03:13 | ・日記 | Trackback | Comments(1)
日本人にとっては、お風呂で湯船にゆっくりとつかり温まることが、疲れを取り
元気になるための至福の時間のように思えます。息子は「日本に帰ってきて
一番嬉しいのは、湯船につかる時間だ」と言います。
イタリア人の入浴は、体が清潔になれば良いと考えているので、シャワーのみで
済ますことがほとんどで、彼らが元気を取り戻し安らぐと感じるのは、ゆっくりと
食事を摂る時間です。
「ristorante:レストラン」は「ristorare:元気を回復させる」の現在分詞なので、
レストランは食事をする場所というよりも、安らぎ元気を取り戻させてくれる所と
いうのが元々の意味なのです。
美味しいものをゆっくりいただき、温かい湯船にゆったりとつかって、毎日元気に
暮らしたいですね。
by aula-magna | 2012-01-07 11:30 | ・イタリア語コラム | Trackback | Comments(2)
「親指こぞう」2011年度の最終公演

イタリアをはじめ世界各地で上演されている作品の日本語版として、2005年に
神奈川県民ホールギャラリーで初演された話題作『親指こぞう:ブケッティーノ』は、
2011年夏には186ステージ目を迎えました。
そして2011年度の最終公演が、この2月に福岡県で行われます。
オリジナル版はイタリア語です。日本語版翻訳等で私も参加しています。
お近くの方は、是非ごらんになってください。

2012年2月17日(金)~19日(日) 会場:北九州芸術劇場(福岡県)

詳しいことは以下のサイトをご覧下さい。
http://www.oyayubikozou.com/index/menu.html
by aula-magna | 2012-01-04 19:47 | ・イタリアの芸術 | Trackback | Comments(0)

エステ家別荘の噴水庭園

イタリアはユネスコの世界遺産の登録数では世界一です。
42の文化遺産と1つの自然遺産があります。この43にサンマリーノ共和国とヴァチカン
市国を加えれば、全45もの世界遺産がイタリア半島にあることになります。これらは長い
間に亘って多くの芸術家たちに刺激を与え、数々の魅力的な作品の源となってきました。

多くの方々がご存知かと思いますが、フランツ・リスト作曲のピアノ独奏曲集「巡礼の年」
第3年(第3集)の第4曲『エステ荘の噴水』は、ティヴォリのエステ家別荘の噴水庭園を
モチーフに作曲されたものです。リストはヴィトゲンシュタイン公爵夫人カロリーネとの
結婚の希望をローマ教皇に断たれたため、僧籍を取りこのエステ荘に滞在しました。

ティヴォリは、ローマの東約30kmにある丘陵の町で、温暖な気候と豊かな緑に囲まれ
古代ローマ時代から上流階級の保養地でした。
エステ家出身の枢機卿イッポリト2世が、ベネディクト会の修道院であった建物を1550年
より隠匿生活の場とし、その周囲に大規模な庭園を作らせました。これが後に美しく豪華に
改築され、後期ルネッサンス期を代表する美しい噴水庭園として称えられるようになりました。
「エステ家別荘」は2001年ユネスコの世界文化遺産に登録されました。
 
by aula-magna | 2012-01-01 23:31 | ・イタリアの芸術 | Trackback | Comments(0)