イタリアオペラ翻訳家 とよしま よう のブログです。


by aula magna
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<   2011年 12月 ( 7 )   > この月の画像一覧

アランの「幸福論」

<悲観主義は感情で、楽観主義は意志の力による。>という言葉に惹かれて、クリスマスに
アランの「幸福論」を読みました。
1868年フランスのノルマンディ地方に生まれたアランは、腕利きの獣医で大変な読書家で
あった父に大きな影響を受けて育ちました。そしてパリのミシュレ校で17歳年上の教師
ジュール・ラニョーに出会い哲学に目覚めます。ラニョーを「自分が出会った唯一の偉人」と
たたえ、著名な哲学者となっても生涯リセ(高校)の教壇に立ち、思考と感受性の形成期に
ある教え子たちの尊敬と感謝の的となりました。
アリストテレスの言葉「真の音楽家とは音楽を楽しむ人であり、真の政治家とは政治を
楽しむ人である」をあげて、<自分がしていることを楽しめるのは、能力のしるしである。>
<人間は、意欲し創造することによってのみ幸福である。>と述べています。

<たしかに、わたしたちは他人の幸福を考えねばならない。だが、わたしたちが自分を
愛してくれる人たちのためになしうる最善のことは、自分が幸福になるということである
という点は、充分に語られていない。>
イタリア人が楽しそうに生活しているのは、アランが語るこの暖かく美しい言葉に通じる
と思い、この言葉を皆様にお伝えして、2012年を迎えたいと思います。
皆様、良いお年をお迎え下さい!!!
Felice Anno Nuovo!!!
by aula-magna | 2011-12-30 21:25 | ・日記 | Trackback | Comments(0)

Buon Natale!!!

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森下文化センターのイタリア語教室のクリスマス会、今年も、とてもとても楽しく過ごしました。
美味しいお料理やケーキ、お菓子を持ってきてくださった方、ワインのサービスをしてくださっ
た方、お台所で洗い物をしてくださった方、毎年、皆さんの手際の良さとアイディアに驚ろか
されています。ありがとうございました。
おしゃべりをして、ピアノを弾いて、歌って踊って、毎年、この一年間がとても幸せだったと
思える23日です。ご都合で参加できなかった方々も、素敵なクリスマスをお過ごし下さい!!!
by aula-magna | 2011-12-24 11:15 | ・日記 | Trackback | Comments(0)
サンタ・クロースは、4世紀頃の東ローマ帝国小アジアの司教ニコラウスに由来して
います。ニコラウスは学問の守護聖人として「聖ニコラウス」と呼ばれています。
オランダ語では「シンタクラース:Sint Klaes またはSinterklaas」となり、17世紀に
アメリカ、ニューヨークに移住したオランダ系プロテスタントが「サンタクロース」と伝え、
サンタ・クロースの語源となったと言われています。

正教会の国々では、12月6日が「聖ニコラウス」の祝日で、子供たちがこの日に枕元に
靴下を吊るしておくと、翌朝にはお菓子が入っているという習慣があります。
また伝説に「ある日ニコラウスは、あまりにも貧しい暮らしのため三人の娘を嫁がせること
もできず、長女を身売りして妹たちの結婚資金を作ろうとしていたある父親の存在を知りま
した。そこでニコラウスが夜、密かにその家の煙突から金貨を投げ込むと暖炉の脇に干して
あった靴下の中に金貨が入り、そのお陰で3人の娘は無事結婚できた。」という話があり、
これらが結びついて、サンタ・クロースがクリスマス・イヴに煙突から家に入って、子供たち
の吊るした靴下にプレゼントを入れる習慣が生まれました。
サンタ・クロースはイギリスでは、Father Christmas、イタリア語ではBabbo Nataleと
言います。
by aula-magna | 2011-12-20 09:06 | ・イタリアのこと | Trackback | Comments(2)
1924年9月28日にイタリア北部の小都市、フォンターナ・リーリの家具職人の家に生まれたマストロヤンニ(Marcello Vincenzo Domenico Mastroianni)は、第二次世界大戦が終結した1945年に演劇の世界に入り、ローマで映画制作スタッフとして働きながら、ローマ大学の演劇センターで俳優のレッスンを受けます。
1959年に公開されたフェデリコ・フェリーニ監督の名作「甘い生活」(La Dolce vita)で、ローマの上流階級を舞台に退廃的な生活を送るゴシップ記者を演じ、世界的な名声を得ることになります。その後もフェリーニ作品に頻繁に出演し、「8 1/2」(1963年)や「女の都」(1980年)、ローマにある巨大な映画撮影所「チネチッタ」のオープン50周年記念作品の「インテルビスタ」(1987年)など、多くの名作を残しました。
女優ソフィア・ローレンとの共演も多く、ヴィットリオ・デ・シーカ監督のコメディ「昨日・今日・明日」(1963年)、「ひまわり」(1970年)、ロバート・アルトマン監督の「プレタポルテ」(1994年)など多数の映画で共演しています。
1996年12月19日、フランスのパリの自宅で、すい臓ガンのため72歳で亡くなりました。
葬儀はローマの教会で国葬扱いで行われ、共演者やファンが世界中から多数駆けつけました。
by aula-magna | 2011-12-19 00:22 | ・イタリアの芸術 | Trackback | Comments(0)
ミラノの守護聖人である「聖アンブロージョ」を祝う12月7日に、今年もミラノ・スカラ座の
2011/12年オペラシーズンが開幕しました。
この初日の観客には政界人、財界人、文化人などの大物たちが揃います。
大統領ジョルジョ・ナポリターノ(Giorgio Napolitano)は、新首相マリオ・モンティ
(Mario Monti)と共に来場し、この新首相へ敬意を表す拍手の後、公演が始まりました。
リッカルド・ムーティが去り空席になっていたスカラ座の音楽監督に、先日ダニエル・バレン
ボイムが就任し、開幕公演は、モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」で、ロバート・カーセン
(Robert Carsen) による新演出で演奏されました。新演出には賛否両論あったものの、
ドンナ・アンナのアンナ・ネトレプコ(Anna Netrebko)、ドンナ・エルヴィーラのバルバラ・
フリットリ(Barbara Frittoli) の二人には盛大な拍手が送られ、11分を超える拍手で
公演が終了しました。                  Milano(Reuters)より抜粋加筆

この公演の模様はNHKの「プレミアムシアター」で12月26日(25日深夜)に放送されます。
12/26(月)0:00~4:00 
歌劇「ドン・ジョヴァンニ」(モーツァルト)
ドン・ジョヴァンニ:ペーター・マッティ
ドンナ・アンナ:アンナ・ネトレプコ
ドンナ・エルヴィーラ:バルバラ・フリットリ
レポレロ:ブリン・ターフェル
ツェルリーナ:アンナ・プロハスカ 
騎士長:ユン・クァンチュル
ドン・オッターヴィオ:ジュゼッペ・フィリアノッティ
マゼット:ステファン・コーチャン
ミラノ・スカラ座管弦楽団
指揮:ダニエル・バレンボイム
演出:ロバート・カーセン
収 録:2011年12月7日 ミラノ・スカラ座
by aula-magna | 2011-12-08 20:53 | ・イタリアオペラの話 | Trackback | Comments(0)
日本では毎日聞く言葉「お疲れ様です」は、日本独特の労をねぎらう挨拶言葉で、
私もなぜかほっとしながら、この言葉を使います。
と言ってもイタリア語に訳すときは、「Grazie, a domani!:ありがとう、また明日!」
「Buona notte!:お休みなさい!」「Ciao!」などとします。
人生とは楽しむためにあると考えているイタリア人に、この内容をそのまま訳すと、
「日本人は無理をして頑張って仕事をしているの?私は疲れていない!」と言われて
しまいます。
言葉は長い歴史の中で、生きていく上での価値観が反映されて受け継がれてゆくので、
その国の国民性、日々の生活に深くかかわっています。
日本人の考え方の奥底には、「人生とは苦しむためにある、苦労して大変な思いを
するほど良いことである」との思いがあるのです。

こういったその国独特の言葉が自然に使えるようになると、心理的にも様々な変化が
生じ、人生観も変わってきます。
これが外国語を識ることの本当の面白さだと思っています。
by aula-magna | 2011-12-05 23:50 | ・イタリア語コラム | Trackback | Comments(0)
イタリア語で「età」は年齢、時期を意味します。
L’età infantile:幼年期
L’età minore:未成年(イタリアでは満18歳まで)
L’età maggiore:成年
La terza età:第三年齢と表現し、いわゆる高年齢を指します。
何をもって第三なのか解りませんが、日本の前期/後期高齢者のような差別感を感じることは
ないように思います。
イタリアでは1983年に文化的な教養学習を目的とする成人教育事業として第三(年齢)期
大学が設立され、各大学の協力で運営されています。
1987年からは、大学以外の国立音楽学校、国立美術学校、芸術高校などとも協定を結んで
様々なコースが実施されています。
学生たちの多くを占めているのは50~70歳代で、中でも圧倒的に女性が多く、ご夫婦で通う
人たちもかなりの数にのぼります。

子育てが終わったり、仕事を勤め上げ自由な時間が持てるようになった"La terza età"の
世代で、かつて家庭の事情で勉強を中断せざるをえなかった、あるいは改めて専門的な勉強
をしたいという人々に広く門戸が開かれ、刺激的でエネルギッシュな活動となっています。
日本でもこのような形で生涯教育が展開されると、より元気な中高年が増えるのではないで
しょうか。
by aula-magna | 2011-12-01 17:57 | ・イタリアのこと | Trackback | Comments(0)