イタリアオペラ翻訳家 とよしま よう のブログです。


by aula magna
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切り貼りの字幕

オペラの字幕についてのシンポジウムが、先日ある音楽大学で行われた話を聞いた。
字幕作家の代表として参加していたK.M.さんは、イタリア語など原語が解らないのに、
他の人が訳したオペラの台本を切り貼りして字幕を作り続けているそうである。著作権の
問題に話が及ぶと、「将来的には出典を明らかにしてゆく必要がある」という話になったと
聞く。彼女は大きな公演の字幕をたくさん手掛けている。他の人が翻訳したものを切り貼り
して字幕を作っているから文章に統一感がない、稚拙な表現も出てくる。この姿勢にまず
問題がある、してはならないことである。これは仕事を依頼する制作側の怠慢でもある。
こんなことを黙っていて良いのだろうかと考えているとき、「仕方ない空気」どう突き崩す?
という哲学者佐々木中氏の記事を読んだ。

以下一部抜粋です。
....人間は「なぜ」と問う生物です。「どうやって」だけでは人間ではない。...この「なぜ」
という真摯な問いが今何よりも欠けています。... 我々も「なぜ」という声をあげることが
やましいことであるかのように思い込まされています。...
みんな、こんな世界は嫌なんでしょう。だけど変えようがないと思い込まされている。
しかし、それにはまったく根拠がない。....ゲーム盤自体をひっくり返すべき時点に来て
いるのに、なぜコマが進んだだけで喜んでいるのか。私たちはゲーム盤をひっくり返す
こともできる。それを初めから排除しているのは人間ではない。家畜です。
「なぜ」と問いましょう。問い続けましょう。われわれは人間なのですから。

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by aula-magna | 2011-01-30 13:08 | ・イタリアオペラの話 | Trackback | Comments(11)
我が家で只今大人気のトルタです。
スプマンテと一緒にいただくと最高です☆☆☆
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Torta salata(トルタ・サラータ)
材料:
薄力粉             250g
ベーキングパウダー     小さじ4
卵                4個
白ワイン            150ml
オリーブオイル        大さじ5
グリーンオリーブ<種抜き> 350g
ベーコンブロック       200g
コショウ             少々
ローズマリー          少々

作り方:
1)ベーコンを薄切りにする。
2)薄力粉とベーキングパウダーをふるいにかける。
3)卵と白ワインを混ぜ合わせる。
4)2)に3)を加え泡だて器で混ぜ、オリーブオイルを加える。
  薄切りにしたベーコン、グリーンオリーブをさらに加え、
  コショウ、ローズマリーを加えて混ぜ合わせる。
5)食パン型にオリーブオイルを塗って小麦粉をふり、4)を流し込む。
  200度に温めたオーブンで60分程焼く。
  型から出し薄めに切ってテーブルへ☆☆☆

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by aula-magna | 2011-01-22 15:49 | ・イタリア料理 | Trackback | Comments(0)
フェデリコ・フェッリーニ(Federico Fellini)は、1920年1月20日イタリアのリミニで生まれ
ました。家が貧しかったため高等学校に通う18歳のときに、少しでも収入を得ようと友人と
似顔絵と風刺漫画のスタジオを開きます。その後、フィレンツェやローマで挿絵や編集の
仕事を手掛け、ラジオドラマの原稿執筆などを続けながら映画の仕事に携わり始めます。
この頃フェッリーニに、ロベルト・ロッセリーニ監督が映画のシナリオを書くよう依頼し
<Roma città aperta:無防備都市>が生まれ、イタリア・ネオリアリズム映画として
世に知られることになりました。
1953年に<Vitelloni:青春群像>は大成功を収め、ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を
受賞。1954年<La strada:道>、1957年<Le notti di Cabiria:カビリアの夜>、
1963年<Otto e mezzo:8 1/2>、1973年<Amarcord:フェッリーニのアマルコルド>
で、4回のオスカー賞(アカデミー賞外国語映画賞)を受賞、1960年<La dolce vita:甘い
生活>では、カンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞しています。
1993年には、フェッリーニの業績に5つ目のオスカー賞が与えられ、この年の10月31日
ローマで亡くなりました。

フェッリーニの映画は「自分のできることを精一杯やることで、いかなる人も何かの支えに
なり、役に立っている」という生きるための基本的な力を与えてくれます。

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by aula-magna | 2011-01-20 11:10 | ・イタリアの芸術 | Trackback | Comments(0)
ナポリ民謡の「'O sole mio」 の「'O」は感嘆詞ではなく、イタリア語の男性名詞単数の
定冠詞「il」のナポリ方言です。「オー ソーレ ミーオ」とカタカナで表記されていることが
あるためか「オー」と力強く歌う方がおられますが、定冠詞「'O:オ」であることにご注意を!!!

「'O sole mio: 私の太陽」      歌詞:Giovanni Capurro
                        曲  :Edoardo Di Capua

Che bella cosa na jurnata ‘e sole,
太陽の輝く日は 何と美しいのだろう、
n’aria serena doppo na tempesta!
嵐の後の澄み渡った空気!
Pe’ ll’aria fresca pare già na festa...
その爽やかな空気は 歓喜しているかのよう...
Che bella cosa na jurnata ‘e sole.
太陽の輝く日は 何と美しいことか。
Ma n’atu sole cchiu bello, oi ne’
でも 私にはもっと美しい太陽がある、
‘O sole mio sta nfronte a te!
私の太陽は 君のその瞳の輝き!        〈日本語訳:とよしま洋)

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by aula-magna | 2011-01-18 16:05 | ・イタリア語コラム | Trackback | Comments(0)
トスカニーニは1867年3月25日イタリアのパルマで生まれ、1957年1月16日89歳で
死去しています。トスカニーニは、楽譜に忠実な演奏を実践した最初の人で、妥協を
許さない専制的とさえ言える指揮者でした。トスカニーニがオペラの指揮をする前までは、
オペラ上演は指揮者よりも歌手中心でしたが、この厳しさはオペラ歌手にも及びました。
また勉強熱心であることに加え、暗譜能力の凄さは有名で、オペラ約100曲の譜面と歌詞、
合奏曲約250曲の全パートなどを正確に覚えていたと言われています。

スカラ座でのトスカニーニのアーティスティック・エグゼクティヴ・アシスタントのアニータ・
コロンボが語ったエピソードです。
1920年代後半、スカラ座での「トスカ」のオーケストラ・リハーサル初日に、指揮をしていた
マエストロが、ある場面でホルン奏者に向かって「なぜ音を出さないのか?」と尋ねたのです。
「ここでですか?マエストロ、何も書いてありませんが」、マエストロは 「何?何も書いて
ない?」と言いながら、楽譜のその部分に休符が入っているのを見て驚き、「プッチーニは、
ここにホルンのために8小節書いている!」と断言したのです。
すぐに我々はリコルディ社へ行き調べたのですが何も見つかりませんでした。
しかしながらマエストロはホルンのための8小節を書き加え、オペラは上演されました。
数年後、リコルディ社がプッチーニの自筆の楽譜を見つけると、そこにはこの8小節があった
のです。

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≪Amo e pregio tutte le opere che dirigo. 
Nel campo sinfonico la mia predilezione e'
per i grandi: Haydon, Mozart, Beethoven≫.

「自分が指揮する全ての作品を、私は敬愛してやまない。
交響曲の分野で特に好きなのは、大作曲家ハイドン、
モーツァルト、ベートーベンである。」




※ホルンはイタリア語で「CORNO:角」と言います。
fare le corna で不義を働くことを意味し、音楽でもホルンを鳴らしてこういった場面を表現
します。イタリアでは、人差し指と小指を突き出し角の形を示すだけで、この意味になります。
トスカニーニについては、2009年3月25日のブログ〈マエストロのお誕生日)でも触れました。

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by aula-magna | 2011-01-16 00:10 | ・イタリアオペラの話 | Trackback | Comments(2)
優先席に座わる多くの人が平気で携帯電話を使用している。優先席ではなくても自然に
爽やかに席を譲る若者もたくさんいる。何のための優先席なのか?少し回りに目を配れば
優先席がなくても良い関係は保てるのである。女性専用車は痴漢から女性を守るために
設けたというが、男性に失礼な気がする。電車の優先席と女性専用車は本当に必要なので
あろうか?信頼関係を持てる教育、環境が先であるのに、目先のことだけを規制して自らを
どんどん窮屈にし、日本社会の不信感を募らせているように感じる。加えて個人情報保護
法も人間関係を寂しく窮屈なものにしている。 子供に対して 「そんなことをするとおまわり
さんに叱られますよ」 と言うのではなく、してはいけないことは 「してはいけない」 と言えば
いいのである。皆が責任を持った言動・行動がしやすい社会作りは出来ないものか?
ここ数日、ランドセルのプレゼントのニュースが相次いでいるが、これは今の社会のひずみ
を感じている人が、何とか人間性を取り戻してゆこうと皆に呼びかけている気がする。
皆暖かい人間の結びつきを求めているのだから。
~~~ イタリア語から離れて年頭に思うこと~~~

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by aula-magna | 2011-01-11 21:54 | ・日記 | Trackback | Comments(2)

シチリア! シチリア!

ジュセッペ・トルナトーレ監督の映画「シチリア! シチリア!」を観た。映画の原題は「BAARÌA」
である。シチリアの州都パレルモの貴族の別荘地として18世紀に生まれた町「バゲーリア:
Bagheria」を、地元の人々は 「バアリーア:Baarìa」 と呼び、ジュセッペ・トルナトーレ監督
自身が生まれ育った町である。音楽は、もちろんエンニオ・モリコーネ。

「人生は子供が煙草を買いに行く時間に等しい、即ち時間はないに等しい」という監督の時間
への観念が、現実と記憶が夢のように交錯する中で描かれている。田舎町で繰り広げられる
人間関係の中に人の心の繊細さ暖かさが溢れ、生きることの凄さとその複雑さ、深い人間性
が、思考を越えて身体全体に浸透してくる映画であり、副題の 「人生は、どこを切っても美し
い。」 という言葉に心からうなづける作品でした。
美術を担当したマウリツィオ・サバティーニは 「これは想像を越えた映画である。」 と語っている。

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by aula-magna | 2011-01-06 17:32 | ・イタリアの芸術 | Trackback | Comments(6)
今年もまた神田明神へ初詣に出かけた。人の賑わう中を抜けると、以前から気になって
いたニコライ堂のドームが目に飛び込んできた。信者ではないが訪れてみることにした。
重厚な聖堂の静けさの中で、暖かいストーブの前の長椅子に座り、今年はどんな年に
なるのだろう?としばらくの間考えて過ごした。年の初めに、とても良い時間を持てた
気がする。

リトアニア領事館領事代理としてユダヤ人にビザを発行したことで知られる杉原千畝は
正教徒であり、ニコライ堂敷地内にあったニコライ学院で教鞭をとったことがあることを
帰宅してから知った。

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(foto:Yoh)

説明書によると、「ニコライ堂」の名で知られる東京復活大聖堂は、1884年〈明治17年〉
から1891年〈明治24年〉の7年の歳月をかけて建てられたが、1923年〈大正12年〉、
関東大震災で鐘楼が倒壊、それによってドームが崩壊した。ニコライ大主教の後を継ぎ、
府主教セルギイが多くの人に援助を呼びかけ6年かけて聖堂を復興させた。その形が
現在のニコライ堂となっている。
日本では有数のビザンチン様式建築で、1962年6月21日に国の重要文化財に指定された。

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by aula-magna | 2011-01-04 00:44 | ・日記 | Trackback | Comments(2)

2 gennaio 1877: Giuseppe Verdi

新しいイタリア王国の政府と政治家に、ますます失望を重ねていたヴェルディは
1877年1月2日〈ヴェルディ63歳)に、こう述べている。
「この自由な時代に、もう誰一人自由を感じることなく、しかも誰も本当のことを言う
勇気を持たないのは奇妙なことである。」

2 gennaio 1877
“È cosa curiosa che in questi tempi di libertà nessuno si sente
più libero, né ha il coraggio di dire la verità.”  Giuseppe Verdi

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by aula-magna | 2011-01-02 16:11 | ・イタリアのこと | Trackback | Comments(0)
本年もどうぞよろしくお願い致します。
Tanti auguri di un fantastico 2011!!!
by aula-magna | 2011-01-01 00:00 | ・日記 | Trackback | Comments(0)